クモハ40030製作記
クモハ40030製作記(職員輸送に活躍した総武線のクモハ40030)
 
2.車体の製作 
  @ 客ドァー(客扉)の取り付け。   
    客扉の形には3種類が使われていました。 いずれもピノチオ模型の製品を利用しました。  
  -1. 使用した客扉。 -2. 「前位,後位」「エンド」の用語説明。 クリックで拡大します。   
     
 
  A 乗務員扉の増設と窓(800mm)の確保。  
   ベースキットはクモハ41なので後位に乗務員扉を確保します。 同時に,客扉との間の窓を加工します。 窓はいわゆる800mmのが1個, 都合4箇所に必要です。 窓に関して,1位側の加工は必要はありません。  
  -1. 1位側は窓の加工なし。乗務員扉の巾が狭い。   -2. 2位側の加工箇所(500mm不要)。 乗務員扉の巾が狭い。  
   
  -3. 3位側の加工箇所(800mm窓,乗務員扉確保)   -4. 4位側の加工箇所(800mm窓,乗務員扉確保)  
     
  -5. 前位側(2位側)の切り抜き。    -6. 後位側(34位側)の切り抜き。   
     
  -7. 前位側(2位側)の窓を確保。      -8. ふさいだ箇所(窓柱)は裏から補強しました。    
 
あわせて,乗務員扉の巾を拡張しました。
 
[後位側(34位側)]
 
  B 乗務員扉の製作。  
  キットの乗務員扉は巾が狭いのが特徴です,これでは狭いので増設した乗務員扉とともに拡張しました。   
  -1.  運転室側の扉と助手席側の扉は異なります。   -2. それぞれの乗務員扉を示します。   
   
乗務員室側 助手席側 
 
 
  C 正面(妻)の製作。   
  ベースがクモハ41なので正面は1枚しかありませんでした。 幸い,分売パーツ(クモハ43用?)の手持ちがありましたのでキットのパーツは使用せず分売パーツを使用しました。 リベットがなかったらスクラッチした方が得策です  
  -1. キットのパーツ(左)と分売パーツ(右)   -2. 分売パーツには通風器がないので製作しました。  
     
  -3. ほぼ加工の終わった状況を示します。    -4. ピノチオ製「箱サボ」とは形が違います。  
     
  -5. 箱サボをスクラッチしました。厚いタイプです。 -6. 前位,後位で形が異なります。   
         
  -7.  ATS-B車上子を付けた胴受けを製作しました。   -8. 車上子はピノチオのパーツを使います。  
 
左端は安達製作所のパーツです。胴受はエコー製のロスト。
 
塗装後に取り付ける予定です。
 
  -9. 胴受けは作り直しました。MF-6は塗装後に接着。   -10 完成した正面[左:前位,右:後位]。   
       
 
  D 客窓の2段化。    
  外板に対してあらかじめ窓枠がプレスで凹ませてあるのですが,かえって2段化には弊害と成っています。 プレスによるバリ(返り)があって加工しずらいのです。 あまり削り過ぎると不揃いになるので注意が必要です。  
  -1. 窓枠(上段,下段)を切り出しました。Tは戸袋窓。   -2. 2段化した状態。戸袋はキットのまま。  
   
 
  E ウインドシル(2段)の製作。   
  この車輌のハイライト−2段ウインドシル−の製作です。 0.1t真鍮板上にリベット帯(巾1.5mm)を貼り合わせました。    
  -1. 貼り合わせた後,切断しました。    -2. 数本作って状態の良いのを選別しました。  
     
  -3. 2段ウインドシル−を貼った状態。     -4. 次にウインドヘッダ貼りました。   
         
  F 室内製作。    
  試みとして簡易に室内を作りました。「網棚」と「つり革」はスクラッチし「座席」にはフクシマ模型の余剰品を使用しました。   
  -1. 座席袖板は実物と異なりますが余剰品を活用。    -2. アングルを貼る以前に座席を確保しました。   
       
  -3. 乗務員室(仕切)を作りました。    -4. 前位用は後位と異なるよう作り分けました。   
       
  -5. 網棚のパーツ。   -6. 網棚完成。上段・右は正面から見たイメージ。   
         
  -7.  用意したつり革ハンガー。実物はもっと数が多く,中抜きされ流麗な形状をしています。   -8.  ハンガーの固定は屋根にあけた穴にハンガーを差し込みハンダ付けします。   
         
  -9. つり革の製品[1] : ピノチオ製    -10 つり革の製品[2] : フジモデル製   
         
  さすが,両社ともハンガーは好ましい形状です。 しかし数が中途半端,せめて1輛分は考慮願いたいところ。  
 
 ついでにカツミ模型の「つり革」も紹介します。 照明板にハンガーを取り付ける設計なのでつり革の腕が短い。
 
  -11 ハンガーは真鍮線を通し乱れを確認しながら作業しました。   -12 座席をのせ「位置」「直線性」を確認しました。   
       
  -13 固定後に真鍮線を抜き取ったところ。    -14 屋根のない所から見た感じ。   
     
  -15 正面の雨樋は別途製作しました。    -16 フェニックス製のを見つけましたが使用しませんでした。  
     
  G 屋根先の取付。   
  屋根先をハンダ付けしました。下から撮影したので屋根が浅いように写っています。 それにしても,もう少し深い方が好ましいと思っています。   
  -1. 前位(第1エンド)。    -2. 後位(第2エンド)。   
     
 
  H 屋根の製作。   
  屋根の工作はほとんど前位側に集中しています。 今回も屋根上に関する決定的な資料が乏しいので苦労しました。  
  -1. パンタ用穴の寸法を修正します [重要]    -2. PS13に対応した踏板(裏側)。    
       
  キットの説明書によればPS13に対応しているらしいのですが特別なパーツ(部品No.510)をパンタ用穴に差し込んでyを確保する設計に成っています。 従って,この部品を使用しない場合は「パンタ用穴」を埋めてあけ直す必要があります。 尚,x[=16mm]と成っています。   
  -3. パンタ台はエンドウ製のロスト。 踏板はパンタ台に接近させて取り付けました。    -4. 次に四隅に歩板(ステップ台)を付けますが。 タニカワ模型製のパーツは「足が4本ある」ので気に入っています。  
     
  -5.   パンタ鍵はずし装置を作り込み車体はほぼ完成しました。 正面へ至るパンタ上昇用「引綱」は塗装後に取付けます。   
 
 
 
  I ヘッドライトの取り付方。   
  点灯可能にするので「スパイクモデル」の製品を採用しました。 導線を通すための管が形態上邪魔ですがいたしかたありません。  
  -5.     -5.  屋根先に下記のような穴をあけます。   
         
  -5. あらかじめライトの足(導管)は短くカットします。   -5.   取付台はエコーモデル製を利用するように指示されています  
       
  -5. -2.で示した屋根先の孔にはめ込んで具合をみます。   -5. 導管の入り具合がわかる。  
       
   以上がスパイクモデル製「ヘッドライト」の取り付け方です。 作例では取付台を洋白板(0.4t)でスクラッチしました。  
  -5.  1エンド(パンタグラフ)側。   -5.  2エンド(後位)側。  
         
     
  -5. 車体は完成しました[1エンド(パンタグラフ)側]。    -5.  車体は完成しました[2エンド(後位)側]。   
         
 
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